COLUMN
バックカントリーレジェンドスキーヤー五十嵐和哉氏によるBCAコラム ③
もう冬も目前!皆さん雪山への準備は整いましたでしょうか?
バックカントリーレジェンドスキーヤー 五十嵐和哉氏によるコラムを9月から11月まで月に一回全3回シリーズにてお送りします。
コラム最終回となる第三回は◎「プローブ」◎
雪山ではプローブの使い方一つがキーとなる場面があります。
ギア選びの参考にしみてください。
BCAコラム③「プローブ」五十嵐和哉
ある研修会。その研修会はBC事故や雪崩、遭難時に発生する、レスキュー方や搬送方の研修会でした。身体の外傷、内傷、精神的ケアを座学と実施で行うものです。参加者は、スキーガイド、登山ガイド、警察、消防、看護師、スキーヤー、整体師等それぞれBC経験のあるプロフェッショナルの面々が参加されました。
その講習の中にビーコントレーニングとセルフレスキューの研修メニューも入っています。
ビーコンをつけた人形を雪の中に埋め、80m~100mほど離れた場所から埋没者を探しだすというトレーニングです。
スキーを履いて3人一組になり捜索が始まります。ビーコンはほぼ正確に埋没者をピンポイントで特定するのですが、問題はプローブです。
通常は7割ほどの人は、焦ってしまい、引いた紐を収めるポイントになかなか収めれなかったり、しっかりとロックできていなくて、
一度刺して引き抜くとジョイントが外れてしまったり、基本的なプローブセットに時間が掛かってしまいました。
何度もトレーニングしているプロフェッショナルな人でさえ、そのような状況では正確なセッティングが難しくなります。
BCAのプローブはセッティング方法が簡単で、素早く確実にセッティングができ、実際の現場で焦ってしまいがちな状況下でも信頼して使用することができます。
そのため、BCA使用の人は全員が素早くセットアップできてプロービングしヒットしました。
悪天候や精神的にもギリギリの状況で、1分、1秒を争う場で使用するギアは、確実な信頼性をしっかりと精査して選び、常にトレーニングをしておきましょう。
オススメ!BCA ギア
STEALTH 240 CARBON
カーボン製で軽量、少しでも荷物の重量を減らしたい人に最適。 BCAの最新プローブは、レスキューやスノープロファイルを記録する際に見やすいデュアルサイズのデプスマーキングを採用。 BCAのステルス・クイックロック・ハードウェアは、折りたたんだときに束が小さくなり、猛烈なプロービングの際に顔に当たってしまうケーブルの緩みを解消します。先端デザインは瓦礫を容易に貫通。
Activity:Ski / Snowboarding , Snowshoe / Uphill
Rescue Gear:Avalanche Probes
Material:Carbon Aluminum
Size:240 cm
Extended Length:94” / 240 cm
Weight:7.6 oz / 215 g
Collapsed Length:15.7” / 40 cm
Diameter:0.43” / 1.1 cm
STEALTH 270
プロや上級者のための信頼出来るプローブ。 今年アップデートされたBCAプローブは、救助を行っている時や、積雪状態を観測している時に簡単に深度を確認できる大きな目盛りを備えています。プロ仕様のアルミモデルは、摩耗を防ぐためにレーザーで刻印されています。BCAのステルスクイック・ロックハードウェアは、折り畳むとより小さくまとめることができ、懸命に作業している際にケーブルが緩んでプローブが顔に当たる可能性もありません。 プローブには雪の深度をオレンジ色で強調表示されています:1.5m(粗いプロービング用)、2.5m(正確なプロービング用)、さらにより深くに積雪の底が近づいていることを警告します。 BCAプローブは分解すると緊密な束を作り、テーパージョイントにより迅速な再組み立てを可能にします。 深度を測る定規には2つのサイズがあります。片側に5cn刻み(遭難捜索用)、反対側に1cm刻み(積雪状態の認識用)で表示されています。
WEIGHT:10.4 oz / 295 g
EXTENDED LENGTH:106” / 270 cm
COLLAPSED LENGTH:17.7” / 45 cm
DIAMETER:.47” / 1.2 cm
五十嵐 和哉
1979年より三浦雄一郎のもとで活動。ナショナルチームモーグル選手として国内外、ワールドカップ出場。その後全日本ナショナルチームコーチを務め里谷、附田、三浦等多数の選手を育成。 ミウラ・ドルフィンズでは三浦敬三、雄一郎、豪太の数々のプロジェクト及び子供・大人のスキー、アウトドアキャンプの企画運営を行う。スノードルフィンビデオ等多数出演。 1999年より三浦雄一郎エベレストプロジェクトマネージャーを務め2008年5月三浦雄一郎とともにエベレスト登頂。 冬季はかぐらスキー場にてバックカントリーガイドを務め、夏期はEOCジャパン㈱にてK2スキー、BCAアドバイザーを務める。
・スキーガイドステージⅠ
・登山ガイドステージⅡ
・雪崩業務従事者レベルⅠ
・無線従事者第4級アマチュア無線技師
【競技関係略歴】 |
1981~88 全日本フリースタイルモーグル ナショナルチームB指定 |
1989~94 全日本フリースタイルモーグル ナショナルチームコーチ |
1994 リレハンメルオリンピック モーグルコーチ |
1995~00 北海道スキー連盟フリースタイル モーグルコーチ |
2000~23 全日本スキー連盟競技技術・運営指導員 |
【主要登山経歴】 |
1985秋 エルブルース(ロシア) 5,500m (5,300mまで) |
2000春 エベレストBC(ネパール) 5,350m |
2001春 メラピーク(ネパール) 6,476m 登頂 |
2003春 エベレストBC(ネパール) 5,350m |
2005秋 チョモランマABC(チベット) 6,400m |
2006秋 シシャパンマ(チベット) 8,012m (7,000mまで) |
2007春 アイランドピーク(ネパール) 6,189m (6,000mまで) |
2007秋 チョモランマABC(チベット) 6,400m |
2008春 エベレスト(ネパール) 8,848m 登頂 |
2009春 マッキンリー(USAアラスカ) 6,120m (5,200mまで) |
2012秋 ロブチェイースト(ネパール) 6,119m (5,300mまで) |
2013春 エベレストBC(ネパール) 5,350m |